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浴衣を柄の意味で選びませんか

夏のイベントといえば「花火大会」。
花火大会に浴衣でお出かけするという方も多いですよね。
地域の夏祭りで浴衣を着る方もいらっしゃるでしょう。

浴衣には、色はもちろん、柄にも本当にたくさんの種類があります。
伝統的な柄のなかには色々な願いが込められたものや、縁起がいいとされるものもたくさんあります。
もし浴衣選びに迷ったら、「柄の意味」から選んでみるのはいかがでしょうか。


● 牡丹(ぼたん)…幸福・富貴・美しさ
 牡丹の花は古くから富貴の象徴として染織や工芸の柄として取り入れられてきました。

● 椿(つばき)…長寿・発展・継続
 椿の樹齢が800年以上もあるものもあり、椿柄には「長寿」「発展」「継続」といった意味が込められています。

● 桜(さくら)…豊かさ・繁栄
 五穀豊穣や豊かさを表しています。また、春に合わせて開花するため「始まり」の意味も持っています。

● 朝顔(あさがお)…固い絆・愛情
 支柱にしっかりとツタを絡ませて咲く姿から「結束」「愛情」の意味を持つようになりました。

● 菊(きく)…不老不死・延命長寿
 日本には奈良時代に薬草として伝わったとされる菊。菊の文様は、その薬効から「不老不死」「延命長寿」などの意味があります。また、天皇や皇室の紋章にも使われていることから、高貴・高尚・高潔の意味もあります。

● 撫子(なでしこ)…笑顔・優美・かわいい子
 大和なでしこの由来であるこの花には、純朴で可愛らしい雰囲気があり、そこから「笑顔」「優美」の意味を持つようになりました。

● 蝶(ちょう)…不死・夫婦円満
 幼虫とさなぎの姿を経て成虫する蝶は不老不死の象徴とされています。また、産卵期にはつがいで過ごす姿を見られることから「夫婦円満」という意味も込められています。

● 蜻蛉(とんぼ)…勝利・必勝
 まっすぐにしか飛ばないことから、別名を「勝ち虫」といわれ、縁起を担ぐ武士に好まれ、勝利・必勝の意味が生まれたとされています。

● 金魚(きんぎょ)…幸福・豊かさ
 名前に「金」が入ることもあり縁起物とされる金魚。「幸福」「豊かさ」の意味があります。

● 麻の葉(あさのは)…魔除け・子どもの健やかな成長への願い
 正六角形を基本とした幾何学模様の麻の葉柄。麻は成長が早く丈夫なので、魔除けや子どもの健やかな成長を願う意味が込められています。

● 市松(いちまつ)…繁栄
 色違いの正方形を交互に敷き詰めた市松は、柄が途切れずに続くことから「繁栄」を意味するとされています。


伝統的な柄には、長い歴史が培った習わしや伝統から生まれた、さまざまな意味があるのですね。
浴衣や着物に使われる古典柄は他にも多くありますから、今持っている浴衣の柄の意味を調べてみるのもいいかもしれませんよ。

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