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お香の楽しみ方

お家で香りを楽しむアイテムである「お香」。
お線香やアロマとは違うの?どうやって使うの?どんな種類がある?
そんな疑問を解消しながら、お香の楽しみ方をご紹介します。


■「お香」と「アロマ」の違い
【原料の違い】
お香の原料は、香木を中心に、漢方などで使われる木や木の実、蕾、葉や茎そのものを粉末にしたもの。粉末だけの原料で作る時もあれば、粉末と液体を混ぜることもあります。
一方のアロマの原料は、自然の植物などから抽出された液体香料が使われています。

【香りの違い】
アロマは液体香料なので、最初に広がる香り「トップノート」に分類される、揮発速度の速い香りが含まれ、早い段階から香りが楽しめます。
一方お香はトップノートだけでは香りが出ず、熱を入れることでだんだんと香りが強くなっていきます。なので、お香は箱を開けた時と、熱を入れた時では香りの印象が大きく異なります。


■「お香」と「線香」の違い
線香は、細長い形状の「お香」の一種です。
趣味の用途で使われるお線香は「お香」、仏事は「線香」と分かりやすく言い分けているだけで、厳密には違いがありません。


■お香は使い方で3つに分けられる
【火をつけるタイプ】
「お香」という言葉でもっともイメージしやすいタイプ。
香りの種類が豊富で、自宅で使うだけではなく旅先などへも持ち運びしやすく手軽に使えます。
代表的な形状は3種類。形状によって特色が違うので、目的に応じて使い分けることもできます。
香りも色も種類が豊富なスティック型、
短時間で広い空間に香りを広げたい時におすすめのコーン型、
燃焼時間が長いのが特徴のうずまき型。
お香(線香)を焚く時は、香炉か香立てが必要です。
香立ては灰が不要で、手頃な価格のものもあるので、手軽に始めたい方には香立てがおすすめです。

【温めるタイプ】
お香に直接火をつけず、間接的に熱で温めて香りを広げるタイプ。
煙が苦手な方や、煙なくお香そのものの香りを楽しみたい方におすすめです。
粉末にした香原料にははちみつや梅肉などを加え、練って丸めた「練香(ねりこう)」、
お香の原料にも使われる「香木(こうぼく)」、
粉末にした香原料を型に入れ、固めた「印香(いんこう)」。
香炉の中に灰を入れ、火をつけた小さな炭を灰の中にうずめて、お香を灰の上に置いて使います。
火も灰も必要ない電子香炉もあります。

【常温で香るタイプ】
常温で香りの立つお香原料を刻み、混ぜ合わせて香りを作ったお香です。
香原料の入った袋で、バッグやポケットに忍ばせて移り香を楽しむ「匂い袋(においぶくろ)」、
きめ細かな粉末状で、肌につけて使う「塗香(ずこう)」、
常温で香る香原料を和紙などに包んだもので、手紙に忍ばせてほのかな香りを届ける「文香(ふみこう)」。


火を使うタイプのお香は、その燃焼時間がだいたい決まっているので、タイマーの代わりにもなります。
スティック型の場合、7cm程度だと15分程度、13cm程度の場合は25〜30分程度。
仕事の合間の気分転換や、ヨガや瞑想を行うときでも使えますね。


色々な香りをそろえて、気分や場面にあわせて使い分けるのも楽しいですよ。
好みの「お香」を取り入れた居心地の良い空間で、心地よい時間を過ごしませんか。

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